水出しのお茶は飲み口が軽くほんのりと甘味を感じられて美味しいですよね。

家庭でも水出しのお茶を作ってみたいけれど、専用の茶葉を買うのは面倒だと思っていませんか。


実は市販の茶葉でもポイントを抑えれば、気軽に水出しのお茶を楽しむことができるんです。


そこで今回は、市販の茶葉でも水出しは作れるのか、水で淹れたお茶の特徴、水出しにおすすめの茶葉についてみてみましょう。



1.市販の茶葉で水出しのお茶は作れる?

水出し用と書かれていない茶葉でも水で抽出することは可能です。 緑茶に限らず、ほうじ茶やウーロン茶、玄米茶など様々な種類の茶葉が水出しで楽しめます。


しかし、水出し用に作られていない茶葉は抽出に時間がかかる、殺菌が不十分で抵抗力の弱い子供や高齢者には適さないといったデメリットがある場合があります。気になる方は、低温でも早く抽出できるように細かくなっていて、殺菌処理がされている専用の茶葉がおすすめです。


中でも紅茶は製造時に高温になる過程が少ない、もしくはまったくないため、衛生面を考えて水出し専用の茶葉を使用しましょう。



2.水出しのお茶の特徴

お茶を水出しにすれば苦味と渋味を抑えることができます。茶葉に含まれる苦味成分のカフェインと渋味成分のカテキンは温度が高いほど溶け出しやすいため、水出しすることで抽出が抑えられるのです。


反対に、旨味成分のアミノ酸は低温でも比較的溶け出しやすく、水出しにすることでじっくりと浸出されます。お湯で淹れるよりも甘みが際立ち旨味が行き渡ったお茶を楽しめるでしょう。


他にも、水出しなら水に溶けやすく熱に弱い性質を持つビタミンCを多く抽出できるといったメリットもあります。



3.水出しにおすすめの茶葉

どの種類の茶葉で水出しするのがいいのでしょうか。水出しに向いているお茶をピックアップしてみました。


煎茶

日本人に馴染みの深い煎茶は、水出しにすると飲みやすくなります。お湯で淹れると少し渋味が強くなりますが、水で淹れればすっきりとした後味になるでしょう。


玉露

もともと甘味の多い玉露を水出しで飲むと、さらに深くお茶の甘味を感じられます。豊富に含まれるカフェインを抑えられる ので、夜に玉露を飲むときにもおすすめです。


ほうじ茶

ほうじ茶を水出しにすると香ばしさが抑えられてすっきりと飲むことができます。程よい香ばしさと後味のマイルドさが際立ち、口の中がさっぱりするので食後にぴったりです。


玄米茶

玄米茶は緑茶の風味を楽しみながらもビタミンが豊富に取れる茶葉です。水出しにすれば豊富なビタミンを、まろやかな味わいでさっぱりと飲めるでしょう。


麦茶

暑い夏には水出しの麦茶が大活躍します。水で作っても溶け出しやすく、大容量を簡単に作ることができます。


ウバ

紅茶の中でも独特な強い香りと甘味が特徴のウバは、水出しにすると苦味が抑えられて甘味が引き立てられます。濃く出してミルクティーにしても美味しく楽しめるでしょう。


ダージリン

ダージリンは「紅茶のシャンパン」とも呼ばれ、フルーティーな香りと独特な風味が特徴です。水出しにすると渋味が抑えられ、マスカットのような爽やかさを感じられますよ。



4.美味しい水出しのお茶の作り方

最後に水出しのお茶を美味しく作る方法を紹介します。


【材料】

水 1L

茶葉 10~20g(お好みで調整)


清潔なボトルに水1Lを入れてから茶葉を加えます。水の中で茶葉が動くと苦味が出やすくなるので、そっと入れてください。次に、冷蔵庫で3時間程かけじっくりと抽出させましょう。


茶葉をそのままにしておくと渋味や苦味が強くなる場合があるので、味を見てちょうどいいところで取り出します。完成した水出しのお茶は日持ちしないため、その日のうちに飲み切るようにしてくださいね。



5.まとめ

普段使っている茶葉でも水出しはできますが、ものによっては時間がかかったり、殺菌が不十分だったりすることがあります。特に紅茶は製造過程で高温にさらされることが少ないので、水出し専用茶葉の使用がおすすめです。


水出しでお茶を淹れると、カフェインやカテキンの抽出が少なくなるので渋味や苦味が抑えられます。お茶本来の甘味が際立ち、深い旨味を楽しめるでしょう。


煎茶や玄米茶、麦茶に加えて、ウバやダージリンなどの紅茶も水出しすると香り高くすっきりとした飲み心地を楽しめます。ただし水出しのお茶は日持ちしないので、その日のうちに飲み切るようにしてくださいね。